沖縄タイムス フルマラソン義足で完走
フルマラソン義足で完走 沖縄タイムス2005年2月19日掲載 島袋さん(41),ホノルル大会13時間で
交通事故で両足が義足となった会社経営者,島袋勉さん(41)=那覇市首里大名町=が昨年12月,ハワイで開かれたホノルルマラソンに出場し,初挑戦の42,195㌔を約13時間で完走した。「障害を言い訳にしたら何もできなくなる。あきらめないことが大切」と島袋さん。「今度は泳ぎを練習して,トライアスロンにも挑戦してみたい」と新たな目標に意欲を燃やしている。
「次はトライアスロン」
島袋さんは西原町にある自動車整備会社「ラシーマ」の社長。2001年4月に千葉県内の踏切で電車にはねられ,両足のひざ下から先を切断。
その後,埼玉県や長野県の病院でリハビリに励み,現在は義足や車いすの生活を送っている。
義肢メーカーの関係者や専門家が難色を示す中で,フルマラソン出場を決意したのは「ホノルルマラソンは制限時間がないため,あきらめなければ必ずゴールできると思った」。早目に現地入りしてコースを下見。本番では妹夫婦や,義肢装具師の友人らのサポートを受けて,つえをつきながら懸命にゴールへ向った。
摩擦による足への負担を減らすため,途中何度も立ち止まって義足を外し,汗を拭いた。ゴールが近づくにつれ,立っているのがやっとというほどの疲労感が押し寄せたと言うが,ほかのランナーや沿道の温かいエールに「こんなに声援を受けて,リタイヤするわけにいかない」と奮起した。
12時間59分29秒で,エントリー二万五千六百十七人中,二万二千三百八十四位で完走。二時間台でゴールした上位ランナーが,最後の四㌔付近で島袋さんを待ち,ゴールまで並走したことも大きな励みとなった。
島袋さんは完走メダルを誇らしげに掲げ,「自分で限界をつくらないことが大事だと思った。これからもできるだけ多くの大会に挑戦したい」と決意を新たにしていた。
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