読売新聞 苦しい時でもあきらめないで 義足のランナー島袋さん
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読売新聞 2006年11月22日掲載
苦しい時でもあきらめないで
義足のランナー島袋さん
岩国西中で講演 生徒らにエール
事故のため両足を切断し、義足を付けマラソンに挑戦している島袋勉さん(43)(那覇市)の講演会「夢をあきらめない」が21日、岩国市立岩国西中(窓原恵美子校長,80人)で開かれた。校区内の小学生や地域住民を含む約150人が、困難を克服した島袋さんの話に真剣に耳を傾けた。
島袋さんは2001年、事故で両足のひざ下を切断する大けがを負った。重度の記憶障害や、物が重なって見える後遺症が残ったが、リハビリなどで症状は大幅に改善。義足でホノルルマラソンを完走するなどの挑戦を続けている。
講演会は卒業生から、「島袋さんの話を聞かせてあげて」という声が寄せられたことなどから実現した。島袋さんは「悩んでいることなんて時間の無駄」と気付き、「自分に何が出来るか」と考え始めたことなどを、訓練で使った道具を紹介しながら語りかけた。
参加者との質疑では、困難を乗り越えることに対する質問が多く寄せられた。「マラソンで足の痛みに耐えるには」という問いに、島袋さんは「5年、10年後のことを考える」と答えた。「苦しい時、その場でやめると一時的には楽だが、後できっと後悔する。だから、今苦しくても最後まで走ることが、一番いいことなんだと考えます」と話していた。
子どもたちが、島袋さんと一緒にランニングして、その速さに驚く場面もあり、同中3年の重岡和臣君(15)は「島袋さんはすごい。僕も何でも投げ出さずに頑張ります」と話していた。
写真:生徒らとランニングする島袋さん(右)
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