琉球新報 大声援 堂々完走 島袋さん、米紙に掲載NYシティーマラソン
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琉球新報2006年11月19日掲載
大声援 堂々完走 島袋さん、米紙に掲載
NYシティーマラソン アメリカ
肌寒い秋曇りの空の下、四万人に近い走者が号砲で一斉にスタートを切ったー。ニュヨーク市最大のイベント、ニュヨークシティ・マラソンが五日行なわれた。
同市発表によると、約四万人の参加者とともに二十万人以上が同市を訪れ、沿道を埋め尽くす人々百万人となるという。交通整理や警備に当たる警察、救急設置、給水所、報道、ボランティア、運営委員を含めると二百万人がかかわる大マラソン。アメリカ五十州に加え、多くの国から参加している。
特に、義足のランナー、島袋勉さんの走りに大勢の観衆は感動の渦に巻き込まれた。沖縄から来たことを知ったポーランドの年配の男性は、「戦争で多大な犠牲者がでたあの”オキナワ”か」と感激もひとしおの様子だった。
六日付ニュヨーク・タイムズ紙のマラソン特集号には、島袋さんのランニングシーンが掲載された。また、スポーツ界や一流紙は車いすや義足の走者をアスリートとして、トップ選手と同等に扱っていた。
島袋さんは久米島マラソン直後の痛みや疲れを背負いながらも記録更新こそ逃したが、大歓声の中、堂々笑顔でゴールインした。伴走した妹の智美さんは「昨年に続く二度目の出場でした。今回はニューヨーク在住の方々で結成されたサポーターのおかげで元気よく完走することができました」と笑顔で語った。
(比嘉良治通信員)
写真:ゴールを目指し走る義足の島袋勉さん=5日、米国ニューヨーク
(矢野富子さん撮影)
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