第８４回選抜高校野球大会の出場３２校が２７日に決まった。

　「僕らのプレーでみなさんに勇気を与えたい」。吉報を受け取った聖光学院のエース、岡野祐一郎選手は力を込めた。出身は宮城県石巻市。福島と宮城、二つの「地元」を含めた被災地に力投を誓った。

　福島県伊達市にある学校は原発事故の影響が今も続く。野球部のグラウンドは昨年１１月から除染作業を実施。現在も整地などのためグラウンドで十分な練習はできない。それでも斎藤智也監督（４８）は「雪のことを考えれば例年と変わらない」と頼もしい。

　「震災から１年がたとうとしている。自分たちがどのようなメッセージを残せるのか、それが楽しみ」。斎藤監督は力強く話した。（共同）