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平和を訴えるために基地を汚すのは間違い

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「平和を訴えるために基地を汚すのは間違い」

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鍵山秀三郎さん(80)「日本を美しくする会」相談役

2013.10.10 09:02
鍵山秀三郎さん

鍵山秀三郎さん

 ■「掃除で環境を良くすれば心穏やかに」

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の野嵩(のだけ)ゲート。オスプレイ配備に対する抗議活動でフェンスには赤や黄のテープが×印の形に巻きつけられている。

 9日午前6時、地元と全国から集まった約90人と掃除を始めた。カッターナイフでテープをほどいては剥がす。普天間は6月に続き2度目だが、神奈川県の厚木基地では毎月行っており、手先に狂いはない。

 掃除歴は60年。高校卒業後に就職した会社は社員の態度が荒れていた。「環境が悪いから心がすさむ。掃除で環境を良くすれば心が穏やかになる」。みな嫌がるトイレ掃除を始めた。

 8年後に独立、後に「イエローハット」となる自動車用品会社を創業。「社員の心を育てるために選んだのも掃除」。朝晩の掃除を欠かさず、10年たつと社員も手伝うようになった。賛同者の輪も広がり、平成5年に「日本を美しくする会」の活動を開始。掃除のため全国を飛び回る。

 学校清掃や暴走族の更生にも呼ばれ、公衆トイレの便器に素手を突っ込むと暴走族メンバーも後に続いた。「子供は大人の姿を見て育つ」。豊かさと引き換えに失った公徳心を取り戻すには、掃除ほど適したものはないと確信する。

 米軍への度を超した抗議も公徳心の欠如と映る。フェンスのテープにはガラス片や針金が巻き込まれていることもあり、「平和を訴えるために基地を汚すのは間違い。言っていることとやっていることが一致しない人間はニセモノだ」。

 野嵩ゲート周辺はゴミも皆無の仕上がり。「やってよかった」。参加者に挨拶すると爽やかな笑顔に囲まれた。(半沢尚久)

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