第９６回全国高校野球選手権福島大会最終日は２６日、郡山市の開成山野球場で決勝が行われ、聖光学院が延長１１回の末、７－６で日大東北にサヨナラ勝ちし、８年連続１１度目の優勝を決めた。戦後の甲子園連続出場の全国最多記録を持つ智弁和歌山（和歌山県）に並んだ。日大東北は２年続けて決勝で聖光学院に敗れ、涙をのんだ。全国高校野球選手権大会は８月９日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。抽選会は６日に開かれる。
　昨年と同カードとなった決勝は２時間４０分の大熱戦となった。聖光学院は４点差と追い込まれた９回、１死から驚異の粘りを見せた。連打などで２死１、３塁とし、３番柳沼健太郎選手の左越え２塁打、４番安田光希選手の右中間３塁打、５番伊三木駿選手の右越え３塁打で同点に追い付いた。 
　さらに延長１１回、敵失と内野安打で無死１、２塁の好機をつくる。柳沼選手の左翼線２塁打で２走の八百板卓丸選手が生還し、勝負を決めた。 
　日大東北は王者・聖光学院をあと一歩まで追い詰めた。大和田啓亮投手は初回に先制を許したが、２回以降は走者を出しながら要所を締めた。１４０キロ前半の直球と切れのあるスライダーで強打の聖光打線に的を絞らせなかった。 
　４点のリードで勝利目前だった９回、ボールが甘くなったところで連打を浴び、追い付かれた。１１回、今大会で投じた６８７球目を痛打され、サヨナラ負け。１１年ぶり８度目の優勝はならなかった。 
　聖光学院の夏の甲子園での過去最高成績は平成２０年（第９０回大会）、２２年（第９２回大会）のベスト８。厳しい戦いを制した勢いに乗り、全国に挑む。 

◇開成山野球場
▽決勝
　日大東北０２００１１１１０００６
　聖光学院１００００１００４０1x７
　（延長１１回）

■選手に感謝
　聖光学院・斎藤智也監督　日大東北の大和田啓亮君の投球が素晴らしく、９回は負けを覚悟していた。苦しい戦いだったが、底力を見せてくれた選手に感謝したい。他のチームのためにも甲子園で勝ち続ける責任がある。