プロジェクト発起人の比嘉栄昇さん（前列左端）や新名所を応募した市民ら＝４日、石垣市役所

　【石垣】石垣市の新たな名所を発掘し地域の活性化を図る「島人（しまんちゅ）ぬ宝さがしプロジェクト」で、市は４日、新名所２２カ所の特徴や位置情報を写真付きで紹介する「『島人の宝さがし』ＭＡＰ」の完成を発表した。市役所で開かれた会見にはプロジェクト発起人で人気バンド「ＢＥＧＩＮ」の比嘉栄昇さんや新名所を応募した市民らが参加した。比嘉さんは「（市に住む）子どもたちにも誇りを持てるようなスポットになってほしい」と期待した。

　市は企業などと協力し、新名所でのイベント開催など観光分野を中心に活用を図りたいとしている。
　ＭＡＰは３千部作成され、市役所や観光交流協会などに置かれる。新名所は２月に決定しており、ウェブサイトで確認できる。市は近日中に、ＭＡＰ制作に使用したデータを自由に活用できる形で公開する。
　比嘉さんは「観光客の増加で（既存の）名所は入れないこともある。名所が分散することは良いことだと思う」と話す。「島の魅力はまだまだあると思う。この『宝さがし』は続けていきたい」と語り、今後の取り組みにも意欲を見せた。
　白保小学校に並ぶアコウ、ガジュマル、デイゴを「白保の三本木」として、学年全体で応募した大島美海（みう）さん＝同小６年＝は「白保でしか有名ではなかったと思うが、たくさんの人に知ってもらう機会ができてうれしい」と笑顔で話した。
　中山義隆市長は「市民でも行ったことがなかったり気付かなかったりする場所がたくさんある。このＭＡＰで何ができるかわくわくしている。多くの市民と一緒に育てていきたい」と述べた。