沖縄県立首里東高校創立40周年記念講演 島袋勉さん
沖縄県立首里東高校創立40周年記念講演 島袋勉さん
************** 沖縄タイムス **************
義足ランナー60歳社長
不屈の人生を支えた母の言葉とは
今年創立40周年の沖縄県立首里東高校で13日、記念式典が行われ、義足ランナーで会社経営の島袋勉さん(60)が「夢を諦めない」と題し講演した。島袋さんは電車の事故で両脚を失い、一時は生きる目標を見失いかけたが、フルマラソンやスキューバダイビングにも挑戦。会社経営も継続するなど「諦めずに挑戦し続けることが生きる上で大切」と訴えた。(仲栄真宏通信員)
2001年、出張先の踏切で転倒し意識を失った島袋さんは路面電車にひかれて両脚を失った。記憶障害も併発し、喪失感にさいなまれながらリハビリに励む日々を余儀なくされた。
そんな折、故郷沖縄の母親から電話で「痛い思いをして何も学ばなければ(その経験は)無駄になるだけだ」と叱咤(しった)された。現実と向き合い、努力をすることに気持ちを切り替えた。
リハビリを約4年続け、義足で3キロのトリムマラソンに挑戦し完走。その後、国内外の数々のフルマラソンでも完走を果たすまでとなった。スキューバダイビングや富士登山も達成。また、事故前に設立していた会社の経営を続けるなど、充実した日々を送る。
島袋さんは「たとえ両脚が義足であろうとも、諦めなければ夢は必ず実現できると確信している」と述べた。同行した妻順子さんは「全国各地で講演会をしているが、希望の輪が全国に広がることを実感できてありがたい」と語った。
3年生の幸地姫奈さんは「諦めなければ、自分のやりたいことができるようになるということを学んだ」と話した。1年生の與世田兼琉さんは「絶望の中でも希望を抱き、それに挑戦する心を持てば道は開ける」と述べた。
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