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琉球新報 【ニューヨーク】両足義足の島袋さん NYマラソン完走(2007ニューヨークシティーマラソン)

▼琉球新報:
【ニューヨーク】両足義足の島袋さん NYマラソン完走

【ニューヨーク】両足義足の島袋さん NYマラソン完走2007年12月9日

夕暮れの摩天楼を走る島袋さん=11月4日、ニューヨーク

 米ニューヨークで11月4日行われたニューヨーク(NY)マラソンで、沖縄出身で両足義足のランナー・島袋勉さんが完走し、大会の注目を集めた。困難を克服し、完走した島袋さんは「今年はいろいろ手違いがあり大変でした」と苦しみを見せず笑顔で語った。
 大会では、ハンディキャップの走者は車いすと同時にレース2時間前のスタートだが、手違いで島袋さんは一般でのスタートとなった。その上マンハッタンのホテルが満室で、遠くニュージャージーで宿泊し、朝の集合に困難を来した。
 ハンディキャップ走者として2時間前に出発することができなかったが、島袋さんは11時間33分で完走メダルを首に掛けてもらった。
 富士山登頂の際に折れた松葉づえや新調した義足が痛みを増すなどで、出発から苦難のチャレンジとなった。橋を渡りマンハッタン島に入ったときには秋の太陽がすっかり西に姿を消し、走者は誰もいなくなった。道路の清掃車が忙しく動き回る時間となったが、島袋さんはあきらめず完走した。
 一番街の一直線に入ると、どこから集まったのか沿道では拍手、声援が嵐のように巻き起こった。島袋さんは、完走したランナーらの伴走の応援を受けながら、すでに暗くなったビルの谷間を笑顔で一歩一歩前進し、ゴールした。
 大会には4万5千人が参加した。世界でも名高いNYマラソンで「決してあきらめない」を実証し優勝ランナーのポーラ・ラドクリフとともに、島袋さんは多くの人々に感動を与えていた。
(比嘉良治通信員)

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