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日本経済新聞 完走の笑顔 晴れ晴れ 第2回東京マラソン

日経2・18.jpg日本経済新聞 2008年2月18日掲載

完走の笑顔 晴れ晴れ 第2回東京マラソン

220万人応援/環境配慮なお課題

 第二回東京マラソンは17日、朝から晴天に恵まれ三万二千人を超える市民ランナーが参加、沿道からも集まった約二百二十六万人が見守った。冷たい雨に見舞われた昨年より約五十万人多く、銀座や浅草では二重三重の人垣から「頑張れ」「ファイト」の大声援。フルマラソンの完走率は昨年を上回る97.4%で大きな事故もなく、関係者は胸をなで下ろした。(スポーツ面参照)

 選手は午前九時過ぎ、新宿の都庁前をスタートし都内の名所を巡る42.195㌔を疾走。沿道ではラッパや太鼓による応援も繰り広げられた。完走者の中には宮崎県の東国原英夫知事の姿も。

 今回は大会中のイベントなどで使う電力は、都の下水処理施設のバイオマス発電とゴール地点などに設置した太陽光発電の車で賄い「環境に優しいマラソン」をアピール。大会関係者約一万五千人が着るコートと帽子もペットボトルを再生した素材で作った。

 しかし出場者に配ったレインコートがスタート地点の路上に多数捨てられ、転倒の危険を訴える苦情も。都内の男性会社員(40)は「五輪招致活動の一環としても、環境への配慮には賛成だが、まだ無駄が多いのでは」。

 長時間の交通規制には今年も不満の声が。コースに囲まれ、四時間半も地下道以外に脱出手段がない”陸の孤島”となる浅草・雷門前の三角地帯では、「週末の昼時なのに客の入りは三分の一以下」(すし店の店員)と嘆き節。「一年にお祭りだから仕方ない」とあきらめ顔の店主もいた。

 この日の都心の最高気温は6.9度。フルマラソンの途中放棄は約七百人で、車椅子を含め二百六千六百七十二人が完走した。昨年は足りなかった補強食のバナナも今年は走者ほぼ全員に行き渡った。

 両足とも義足の那覇市の会社経営、島袋勉さん(44)は、昨年は七時間の制限時間後にゴール。今回は念願の完走メダルを手に入れ、「苦しくてもあきらめないことが大事」と笑顔を浮かべた。

写真:沿道の声援を浴びゴールを目指す市民ランナー(17日午前、東京・銀座)

 

 

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