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伊豆毎日新聞 夢をしっかり持つこと 義足のランナー島袋さん迎え記念講演会 熱海LC50周年

2008-07-31-1822-09.jpg 伊豆毎日新聞 2008年3月9日掲載

夢をしっかり持つこと 

義足のランナー島袋さん迎え記念講演会 

熱海LC50周年 

 熱海ライオンズクラブ(嵐山一郎会長、岡武秀50周年実行委員長)は8日、観光会館ホールで設立50周年記念講演会を開いた。講師に株式会社ラシーマ代表取締役社長で「義足のランナー」として知られる島袋勉さんを迎え、演題「夢をあきらめないで!」に、市民ら150人(主催者発表)が聴き入った。

 島袋さんは、昭和38年、沖縄県生まれ。20歳で自動車メンテナンス会社、ラシーマを創業するが平成13年踏切事故に遭い、両足ともに膝下10センチ以下を切断。両足義足となる。しかしその後、闘病生活を経て見事に社会復帰を果たし、平成

16年にはホノルルマラソンを完走。さらに、ボストン・東京等十数カ所でのフルマラソンや富士山登頂など、挑戦を続ける。現在ではその経験を活かし、講演活動なども行なっている。著書に「義足のランナー」。

 講演に先立ち、嵐会長は「島袋さんの不撓不屈の精神がお話により伝わることで、熱海が元気になってほしい。あすは湯らっくすマラソンにも出場され、応援もしてもらいたいし、我々の方も励ましをもらうのではと思う。この出会いが互いに有意義なひと時となるように祈ります」とあいさつ。後援・協賛団体代表・斉藤栄市長は「先ほどお話をさせていただきましたが、島袋さんの『いつも自分の中に目標を持ち続け、あきらめなければ叶う」という言葉は、熱海市民へのメッセージとなる」などと言葉を寄せた。

 ビデオ上映による講師紹介の後、両足に義足をつけた島袋さんが姿を見せた。島袋さんは、両足を失った事故やその後の入院生活、フルマラソンへの挑戦のきっかけ等に話を進めた。

 事故により、両足を失い、視覚障害、記憶障害にも至ったという島袋さんは「事故に遭う前は当たり前と思っていた人の足、目、頭が事故に遭ってからは、人の体ってすごいんだなと分かり、自分の体に感謝し、もっと大事にしないといけないと感じた」と語るとともに、母親から電話をきっかけに、周囲からの同情を期待する自分、甘えている自分に気づき、考え方を改め、まず現状を受け入れること=①無い物ねだりをしない②言い訳をしない③悪いところを隠さない=を決め、さらに悩んでいるのは時間の無駄であり、今できることを見つけて実行するように心がけたとした。

 病院の中では不安を抱えている人は表情が暗く、夢を語る人は明るいことに気づいたことから「人は体の状態で暗くなったりするのではない。どんなことがあっても夢をなくさないようにしようと誓った」、辛いリハビリを通じて「能力がなくても地道に確実に行なっていれば、能力のある人に劣らない」と悟ったという島袋さん。

 フルマラソンへの挑戦については「どんなことでもやり遂げたいという気持ちから」と説明し、「やりたいことや夢をしっかり持つこと、周りの人からできないよ、あきらめなよ、と言われても、目標を見つめやっていけば、必ずできる。事故に遭って思ったことは、人にはいつ何があるか分からない。できる時、今、何かをしていこうと思う」、また「しっかり夢を持ち、感謝すると、いろいろなことに気づく」と述べた。

(写真)講演に立つ島袋さん

(写真)島袋さんの講演に聴き入る来場者たち

 

 

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