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長野日報 「両足義足で走り続ける」

長野日報.jpg長野日報 6月6日掲載

「両足義足で走り続ける」

 岡谷・長地小で島袋さん講演

 

 両足義足でフルマラソンなどに挑戦し続けている自動車整備会社社長、島袋勉さん(45)=那覇市=の講演が五日、岡谷市長地小学校であった。島袋さんは「夢をあきらめない」と題し、何事にもあきらめずに不屈の精神で挑むことの大切さを語った。

 島袋さんは2001年、千葉県船橋市の踏切で横断中に転倒して意識を失い、両足を電車にひかれた。ひざから下を切断し、視力や記憶にも障害を負ったが、リハビリを経て社会復帰。04年にはホノルルマラソンに挑戦して完走した。現在も「あきらめなければできる」という信念の実証として、エベレスト登頂などを目指している。

 「目が覚めてシーツをめくったら、両足が無くなっていた」と事故後のショックを語った。母から「事故から何かを学ばないといけない」と諭されて現状を受け入れる努力を始めたという。幻視痛に悩まされながらも、自分で工夫しリハビリに励み、義足を付けて走れるようになった。そこで確信したことは「周りの人から無理と言われてもあきらめない。工夫すればできるようになる」。

 一番苦手なことに挑戦しようーと初めて走ったホノルルマラソンでは、ゴールの瞬間だけを描いて走る続け、12時間59分29秒で完走。「生きていて運が良かったって実感した」と笑顔で話した。最後に島袋さんが体育館を全力疾走で駆け抜けると、児童たちは割れんばかりの大声援を上げた。

 講演は同校PTA(安江茂樹会長)が主催。児童や保護者、地域住民ら約八百人が島袋さんの話に耳を傾けた。

(斉藤康史)

 写真・不屈の精神で挑み続けることの大切さを語る島袋勉さん

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