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「学ぶ」姿勢を大事にしていきたいです。

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米山愛美.jpg自分自身が入院していた時、先に入院されている方や自分より重症な方から有意義な話を聴かせてもらったり、困難に立ち向かう姿勢を観察して学ぶことがたくさんありました。そうした方に質問して話を聴けたことを今でも思い出し、実生活に役立てています。その感謝の気持ちから、要請されたら業務を調整して応じられるようにしている講演活動です。

「少年主張大会」で発表された作文に、私の講演を聴いた中学3年生が「義足のランナーに学ぶ」と題して書き上げた文面があり、それを読みました・・・。「学ぶ姿勢」をいつも大切にしていきたいものです。

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                   「義足のランナーに学ぶ」       米山 愛実 

 先日、私達の学校で、「義足のランナー」の著書の、島袋勉さんの講演がありました。私は、以前から島袋さんの事を、テレビや新聞、本などを通して知っていました。彼が、これほど有名なのには訳があります。島袋さんは、事故で両足の膝から下を失っていたのです。しかも彼は、両足に義足をつけて、なんと数々のフルマラソンを完走しているのです。そんな方の、お話を実際に聞けるとあって、私はとても楽しみにしていました。

 壇上に島袋さんが出て来られた時、私を含む、生徒のほとんどが息をのみました。彼は義足だというのに、健康な人と何ら変りなく自然に歩いていたのです。私は、義足に対する勝手なイメージを描いていました。それは、一歩足を踏み出すたびに、カチッカチッとロボットの様な音を立て、不自然に歩く姿です。でも実際は違っていて、イメージは覆されました。そして、島袋さんのお話が始まりました。最初は、両足を失って絶望の日々を送っていたと言っておられましたが、入院生活を続けていくうちに、この事故と怪我から何かを学ばなければ・・・と考えるようになったそうです。それから、リハビリに励み、順調に回復していくと、ある目標を立てる事にしたと言います。それは、マラソンです。「両足が義足なのに、マラソンだって!?無理に決まっているじゃないか。」というのが、彼の周りの人達の反応だったそうです。それでも

 島袋さんは、自分の決意を貫き通して、見事3kmのマラソンを完走しました。そして、その目標を達成すると、すぐに次なる挑戦をしたそうです。それは42.195km・・・フルマラソンを走る事です。健康な人でも、途中でリタイアしてしまうほどに厳しい、フルマラソン。そんな、普通では絶対に無理だといわれていた事を目標に掲げた島袋さん。私は、その強い気持ちに心を打たれました。「自分は、足に障害を持っているから。」そう言って、楽な道を選ぶ事も出来たはずです。でも、島袋さんは「障害を出来ない言い訳にしない。」と言って、あえて自分にとって辛く苦しい道のりを選びました。それに比べると今の私は、なるべく苦しい思いをしない様な、楽な道ばかりを選んでいたのかも知れないと思いました。私の体は健康でどこも不自由な所はありません。それだけでも十分に感謝ができると改めて実感しました。島袋さんが講演の中で何度もおっしゃっていたように、「出来ない事を探すのではなく、今自分に出来る事を見つけて、一生懸命に行なう。」という事は、本当に大切だと思いました。

 講演の最後に、生徒の要望に快く応じて、体育館を、それもものすごいスピードで走っている姿も印象的でした。ひとたび、目標を掲げたら、それに向かって一生懸命突き進む方だなぁと励まされました。「苦しい中でも、そこから何かを学ばなければ、ただのバカだよ。」と言った、島袋さんのお母さんも、もちろんですが、親の忠告を軽く見るのではなく、それに答え応じた勉さんも、本当にすごい人だなぁと思いました。そして、考えさせられました。「自分は、親の忠告を、素直に聴きいれているだろうか。」と。

 島袋さんは、普通の人の何倍もの努力と、練習をして、数々のフルマラソンを完走し、現在も新たな目標に向かって、走り続けています。

 私にも、夢があります。「人間は、夢や目標があると、どんな辛いことでも乗り越えられる。」と島袋さんはおっしゃっていました。私も、これからの長い人生で、いろんな問題や壁に直面すると思います。でも、そんな時でも決して投げやりにまらず、将来の目標をしっかりと見据えて、走り続けたいと思います。

 

 

 

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