第２３回琉球新報児童文学賞（琉球新報社主催）の最終選考会が１０日、那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハで開かれ、短編児童小説部門は、伊川紘子さん（２６）＝西原町、家事手伝い＝の「チョヤッカイと幸せの焼酎」が受賞、金城和幸さん（３９）＝八重瀬町、学習塾経営＝の「誰にも読まれない本」が佳作に決まった。創作昔ばなし部門は該当作がなく、組久美（本名・玉城久美）さん（５１）＝糸満市、高校非常勤講師＝の「ぶながや物語」が佳作となった。
　伊川さんの「チョヤッカイと幸せの焼酎」は、独裁政治の王様が隠し味入りの伝説の焼酎で改心するという物語。選考では「風刺の児童文学は難しいが、成功している」「子どもが読んで面白い作品」「ユーモアと夢を描いている」と評価された。