京都新聞 「走るのは,諦めないことの練習なんです」
走るのは,諦めないことの練習なんです。
大会を盛り上げる応援大使に選ばれた両足義足のランナー島袋勉さん(48)=那覇市=が,2人のリレーで42.195キロを走る「ペア駅伝」に出場する。島袋さんがマラソンや京都への思いを語った。(堀田真由美)
2001年,島袋さんは千葉県内の踏切で,列車にひかれて膝下から両足を切断した。しかし,前向きな性格の島袋さん。事故の3カ月後には義足で歩く訓練を始め,2004年12月にはホノルルマラソンを12時間59分29秒で完走した。
足への負担を減らすため,マラソンにはつえが欠かせない。 それでも「走っている間は,足が痛くて痛くてたまらない」と苦笑いを浮かべる。
どうして走るのかとの問いには,「マラソンは,どんな苦しいときでも決してあきらめないことの練習なんです」ときっぱり。 そして「両足義足は目立つんでしょうね。たくさんの人に声をかけてもらえる。国内外に友達ができ,レースを支えてくれる仲間もできた」とうれしそうに続けた。
京都への思いも強く,「誰もが知っているような有名な観光地や街並みを走れることが今から楽しみ。多くの人とも出会いたい」と笑顔で話す。
本業は自動車整備会社の社長。仕事の合間を縫って走る。これまで,ハーフマラソンを含めて40以上の大会に出場した。自己ベストは08年の東京マラソンで出した6時間18分。「京都マラソンの制限時間は6時間以内。来年は一般の部に出て,1人で制限時間内で走り抜きたい」と意欲を高める。
京都新聞2012年1月1日掲載版より
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