苦難超え喜びともに 新報活動賞受賞 「これから出発」
苦難超え喜びともに
新報活動賞受賞 「これから出発」
第29回(2006年度)琉球新報活動賞受賞者の晴れ舞台となった16日の贈呈式と祝賀会では,スポットライトを浴びた一団体四個人がこれまでの活動を振り返り,受賞の喜びや周囲への感謝を語りながら一層の活躍を誓った。花束を抱えて掛け付けた家族や関係者は,祝福や賛辞を惜しまなかった。
55歳以上の"花咲じいさん"たちが中城城跡に隣接する大城区を花と緑に囲まれた芸術の里にする取り組みをしてきた大城花咲爺会の外間裕会長は「過分なお褒めの言葉はうれしく,責任の重さを感じている。賞の名に恥じないように今後も頑張っていく」と力強く語った。
事故で両足を失った後,どん底から立ち上がったら自らの体験を通じ,講演会などであきらめないことの大切さを訴え続けている島袋勉さんは「人はやる気になればできるが,あきらめてしまえば何もできないことを経験から知った。それを伝えようと思ったら出掛ける機会も増えた。感謝している」と笑顔で話した。
上原朝光さんは廃油を使ったせっけん製造機などさまざまなものづくりを通して,若き工業人の育成に熱意を傾けてきた。「受賞はものづくりが評価された証で,みんなに贈られた賞だと思う。工業教育に携わっていることに誇りを持ち,みんなで喜びたい。今後もコツコツと生徒たちと頑張りたい」と語り,温かい拍手を受けた。
お菓子作りを通して読谷村の名を全国にアピールした澤岻カズ子さんは「紅イモを使って果たしてお菓子が作れるのかという時代があった。売れるまでに時間もかかり,困難なこともいっぱいあった」と振り返り「これまで続けられたのは村ぐるみの応援があったから。これからもお菓子作りを通して地域還元できるよう頑張る」と話した。
独自の人材育成システムなどで経営の在り方を啓発し,積極的に障害者を雇用してきた川畑保夫さんは「お互いに学び,共に生きることを実践したことで,会社の雰囲気が変わった」と報告。
「これからが出発だ,という意味の賞だと思う。若者を育てて,ますますすてきな沖縄にしたい」と夢を膨らませていた。
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