夢の舞台についに立つのはあきらめなかったからこそ
夢の舞台についに立つのはあきらめなかったからこそ!
皆で応援しています。応援の声が届きうれしです。
******NHKニュース******
サッカーをする者にとって、「ワールドカップの決勝」は、一つの究極の夢です。
その夢の舞台に、日本の女子選手たちが、ついに立ちます。
中でも、相手のアメリカに強い思いを抱く選手がいます。
18年間日本代表を務め、日本の女子サッカーをけん引し続けている、キャプテン、澤穂希選手です。
澤選手は、10年前、22歳のとき、「自分の力を試したい」と、日本の女子選手で初めてアメリカのプロリーグに挑戦しました。
しかし、このとき、圧倒的なスピードと高さのあるプレーの違いを痛感したといいます。
どうしたら、日本の選手が対抗できるのか。
アメリカの選手に勝てると感じたのは、"テクニック"でした。
「アメリカ人にはない、パスの質にはこだわっていました。自分の良いところ、自分のプレースタイルを貫いてきました」と澤選手。
そのプレースタイルこそが今の日本代表の戦い方のベースとなっているといっても過言ではありません。
平均身長1m62cmという、小さな日本の選手たちが、速いパス回しと運動量豊富な走るサッカーで、今大会、世界を驚かせています。
アメリカで世界トップレベルのサッカーを感じ、今回、ワールドカップの決勝という最高の舞台で対戦することになった澤選手。
「アメリカと戦うことは、自分の夢であり、目標だった。絶対金メダルを取って日本に帰りたい」と意気込んでいます。
そのアメリカ。
女子ワールドカップでは、これまで5大会すべてでベスト4以上に残り、優勝2回、3位が3回の強豪です。
女子サッカーがオリンピックの正式種目となった1996年のアトランタオリンピックでは金メダルを獲得するなど、世界の女子サッカーをリードしてきました。
アメリカでは、サッカーが女性の好きなスポーツの上位にランキングされ、19歳以下でサッカーをしている女性は150万人を超えるといいます。
一方、日本では、日本サッカー協会に選手登録されている女性は、およそ2万5000人。
日本とアメリカでは、女子サッカーのすそ野の広さに大きな違いがあります。
FIFA=国際サッカー連盟によりますと、日本とアメリカはこれまで25回対戦して、アメリカの22勝3引き分けと、日本は勝ったことがありません。
最近では、ことし5月に強化試合を2試合行い、このときもアメリカがともに2対0で勝っています。
日本が、女王アメリカに挑む戦いです。
アメリカの特徴は、スピードとパワー、それに高さを兼ね備えた圧倒的な攻撃力。
今大会、11得点は参加チームで最多です。
とくに注目は、フォワードのアビー・ワンバク選手です。
1m81cmの長身を生かしたヘディングを武器に、今大会3得点を挙げています。
(後列左から2人目がワンバク選手、4人目が澤選手)
実はこのワンバク選手。
澤選手が2年前に移籍したアメリカの女子プロリーグ「ワシントン・フリーダム」でチームメートでした。
澤選手は1999年から4年間、アメリカでプレーしましたが、リーグの休止に伴って帰国し、このとき、2回目のアメリカ挑戦をしているときでした。
澤選手とワンバク選手。
同じチームで刺激し合いながら互いを高め合ってきた2人は、今回、日本とアメリカを代表するプレーヤーとして相対します。
日本の佐々木則夫監督は「ワンバク選手のパワーと技術に注意しなければならない」と、名前を挙げて警戒しています。
果たして日本に勝ち目はあるのか。
日本サッカー協会の上田栄治女子委員長は「日本は、大会前は攻撃が片方のサイドに偏っていたが、サイドチェンジをしたり相手の背後を狙ったりする動きがスムーズになってきた」と、大会期間中のチームの成長を評価しています。
注目のワンバク選手も、日本について「トーナメントを経験して、日本は別のチームに生まれ変わったように見えます」と、警戒感を口にしています。
開催国のドイツを破った準々決勝では、控えだった丸山桂里奈選手が決勝ゴール。
準決勝のスウェーデン戦では、初先発の川澄奈穂美選手が2得点と、試合ごとにヒロインが生まれ、日本には勢いがあります。
ドイツ戦で見せた、ハラハラドキドキするほどの粘り強い守りと、鮮やかなカウンター攻撃。
この"なでしこ"らしい、すばらしいプレーを、選手たちはワールドカップ決勝の舞台で、もう一度見せてくれると思います。
NHKでは、決勝をBS1で、18日午前3時から中継でお伝えします。
日本の女子サッカー史に残る一戦。
どうぞお見逃しなく。
(7月15日 20:00更新)
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