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琉球新報 2年越し挑戦実る 義足の島袋さん

障害乗り越えゴールへ

島に多くの感動と勇気 石垣島マラソン大会2009年1月29日

喜びいっぱいにゴールする斉藤玉貴さん(中)と伴走者の大見謝辰男さん(右)、増川育代さん

 【石垣】第7回石垣島マラソン大会(石垣市、石垣市教育委員会、石垣市体育協会主催、琉球新報社共催)が25日、市中央運動公園陸上競技場を発着点に行われ、フルマラソン、ハーフ、10キロの3部門で1981人が完走した。初参加した盲ろう者の力強い走りや、孫ほど年の離れたロープランナーコンビのフルマラソン初挑戦、2年越しに完走を果たした義足のランナーに、沿道や競技場からは感動の拍手が巻き起こった。
 視覚と聴覚、2つの障害のある斉藤玉貴さん(41)=山形県=は伴走の大見謝辰男さん(56)=石垣市、増川育代さん(42)=同=とフルマラソンを4時間57分3秒で完走し、両手を上げて喜びいっぱいにゴールした。
 事前に、大見謝さんが1キロごとの目印になる建物などを書き込んだA4用紙2枚のリポートをファクスで送り、斉藤さんはわずかに残る視力で虫めがねを使って、コースを頭にたたき込んだ。
 「今回は楽しみながら走ろう」と思った斉藤さん。カメラを手に沿道の景色を写真に収めた。
 斉藤さんが走り始めたのは10年前の全国障害者スポーツ大会出場がきっかけだった。「気持ちよく走れた」と走る楽しさを感じていたとき、2000年のシドニー五輪で高橋尚子選手が金メダルを取ったことに「すごい。私も頑張ろうと思った」とフルマラソンに挑戦。これまで全国各地で10回以上フルマラソンを完走し、自己ベストは3時間58分の実力者だ。NAHAマラソンで伴走を務めた大見謝さんが石垣島に転勤したことから、「石垣島を走りたい」と初挑戦した。
 申し込み時点で整っていなかった盲ろう者の受け入れ態勢だが、初の触手話通訳を用意するなど、斉藤さんの挑戦が切り開いた。大見謝さんは「みんなの頑張りが、家に閉じこもっている障害者たちが外に出て一緒にスポーツを楽しめるきっかけになる」と強調した。
(深沢友紀)

琉球新報20090129.jpg2年越し挑戦実る 義足の島袋さん

義足のランナー、島袋勉さん(45)=那覇市=は、ハーフマラソンを2時間57分26秒で完走し、2年越しのリベンジに成功。信条の"夢をあきらめない"を体現した。

2年前の同大会もハーフに出場したが、制限時間の3時間をオーバーし、失格。「一歩の歩幅が長くなるから」と、今年は義足を少し伸ばした。体重を落とした方が負担が軽くなるので、十一月から4キロ減量した。

2001年の事故で両足を失った島袋さん。「動いたり歩くのが苦手になった。それを避けていてはいけない」とマラソンに挑戦し始めた。

「やり遂げた達成感はやっぱりいい」と満面に笑み。島袋さんがホノルルマラソンを走る姿に感動し、石垣島を走ろうと声を掛けた嵩原督さん(56)も一緒にゴール。2年ぶりの目標達成に「自分のことのようにうれしい」と喜んだ。

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