台風12号は岡山県を北上しこのあとも速度が遅いまま中国地方を北上する見込み

****NHK*****

台風１２号 岡山県を北上 

大型の台風１２号は岡山県を北上しています。近畿では降り始めからの雨量が１５００ミリ近くになるなど紀伊半島を中心に記録的な大雨になっていて、気象庁は、土砂災害や川の氾濫などに厳重に警戒するよう呼びかけています。

気象庁の発表によりますと、大型の台風１２号は、午後１１時には岡山県津山市付近にあって１時間に１０キロの速さで北へ進んでいるものとみられます。中心の気圧は９９０ヘクトパスカル、最大風速は２５メートル、最大瞬間風速は３５メートルで、暴風域はありませんが、東北から九州の広い範囲が風速１５メートル以上の強風域に入っています。台風を取り巻く雨雲や湿った空気が流れ込んでいるため、紀伊半島を中心に激しい雨が降っています。午後１０時までの１時間には、和歌山県田辺市龍神で５３．５ミリの非常に激しい雨を観測したほか、三重県御浜町で４０ミリ、兵庫県西宮市で３７．５ミリの激しい雨が降りました。先月３０日の降り始めからの雨量は、奈良県上北山村で１５００ミリ近くになっているほか、和歌山県田辺市本宮でも１０５０ミリを超えています。また三重県の山沿いで９５０ミリ、鳥取県の山沿いで８７０ミリを超えるなど各地で記録的な大雨となっています。これまでの雨で四国、近畿、東海、関東甲信越、それに東北の２３都府県の一部地域では、土砂災害の危険性が非常に高くなっている地域があります。また、岡山県、鳥取県、兵庫県、和歌山県、それに三重県では川が増水して洪水の危険性が非常に高くなっている地域があります。台風はこのあとも速度が遅いまま中国地方を北上する見込みです。４日にかけて西日本と東日本の広い範囲で１時間に５０ミリから６０ミリの非常に激しい雨が降るおそれがあり、北日本でも前線の活動が活発なため局地的に激しい雨のおそれがあります。今後２４時間に降る雨の量は、いずれも山沿いの多いところで、近畿で４００ミリ、東海で３００ミリ、関東甲信で２５０ミリ、中国地方で２００ミリ、北陸で１２０ミリ、北海道で１００ミリと予想されています。台風の動きが遅いため、広い範囲で雨や風の強い状態が長く続いているほか、東日本と西日本の太平洋沿岸を中心に大しけが続く見込みです。気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水に厳重な警戒を呼びかけるともに高波や高潮にも警戒するよう呼びかけています。