両足義足の歩行に関して簡単に説明。重心移動は上半身で行っています
義足のランナーを読んでいただいたようで,ありがとうございます。
兄(島袋勉)の義足に関する質問を読みました。
両足義足の歩行に関して簡単に説明しますと,重心移動は上半身で行っています。
上半身でバランスをとる訓練を続けていますので自然な動きのように一見見えると思いますが,ひざ下の義足の部分は感覚があるわけでもありませんし,すべて固定されたものです。
足首のように曲がるような機能があるわけではありません。方足義足の方は,足首機能に近くするために曲がるような足部を使用する方もおられるようですが,両足の場合はロフストランドクラッチ(医療用補助杖)等のようなもので支えないと歩行は難しいようです。それで兄は足首が固定されている義足でロフストランドクラッチを使わずに仕事も日常生活も行っています。
写真で見ると分かるかと思いますが,足首の角度は変わりません。それで上半身を前方に倒すと重心が前に行き歩行が可能になっているのです。固定された足部ですので勿論ばね機能があるわけではありませんので,上半身を前へ倒さないと一歩も前にいかないのです。
義足は足首のように,跳ね返す力はありませんので,上半身で重心を前へ移動し上半身でバランスをとり歩行しています。
ある程度,伝わったでしょうか? イメージできないようでしたら,また連絡ください。
通常はソケットの下のパイプをスポンジのようなもので覆う場合が多いのですが,そうしますと角度の調整をするネジやボルトの調整ができないためカバーをつけないでそのままの状態が兄の日常です。
骨の痛みや皮膚に傷ができた場合に,痛みにソケットの堅い部分があたらないように角度を調整したり,動くとどうしてもネジやボルトが緩んできますのでその締め付けがすぐできるようにしています。
ソケットに透明の強力テープがグルグル巻きになっているのは,ソケットに亀裂が入り広がりつつありますので強力接着剤で補強しその上から強力テープでさらに補強している状態です。
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