最後までひた向きに白球を追い続けた姿に、今後の高校野球の原点...
沖縄・興南高校、春夏連覇おめでとうございます。
沖縄県の新たな歴史の始まりですね。
決勝戦は甲子園のスタンドから観る機会に恵まれ、4万7千人の熱気を感じながらの素晴らしい時間でした。
興南高校は打撃力もさることながら、島袋投手、それを支える山川捕手を中心に、実に基本に忠実な守りを展開されていました。
準決勝の報徳学園との試合では5点差を逆転しての勝利、決勝戦では、ワンチャンスから得点を重ねての勝利。最後まで手を抜くことなく攻め続けての優勝。どのような状況であっても、何点取っても誰一人ガッツポーズをしない姿勢は、相手を敬う心を持った、真の王者の姿であったように感じました。相手のミスを喜んだりすることもなく、最後までひた向きに白球を追い続けた姿に、今後の高校野球の原点を見せていただいたように感じました。
島袋投手のコメント中に、「プレッシャーがあったからここまで頑張れた」という言葉がありました。一人ひとりが目標に向かって厳しい環境の中、この日のために努力してきたことが優勝後のあの一人ひとりの笑顔に凝縮されているのだと思いました。
我喜屋監督の想いを当時を知らない子供たちがしっかりと受け継いでこられたのも、監督さんの素晴らしい姿勢・指導があったからだと思います。「小さな事に気付かない者は大きなことはできない」という言葉からも、日頃の小さなことを疎かにしない日常生活があるのだと改めて感じました。大会中も散歩の時にはゴミ拾いを行っておられたそうですね。そして「根っこ」を大切にされている指導にも学ぶ点が非常に多くありました。
今回の大会中には、大阪の履正社高校を破り、興南高校とすばらしい試合をされた福島の聖光学院高校の練習にも一度お邪魔し、齋藤監督さんとご縁を頂きました。島袋さんが7月に講演で大阪に来られた時のお話もさせて頂きました。3日後に対戦する履正社に甥っ子がいることも話をさせて頂くと、齋藤監督さんの息子さんが三塁手としているというお話が返って来ました。センバツ大会に引き続き、親子で甲子園に出場できるなんて本当に素晴らしいことだと感激しました。大会中の練習時間を割いてお話いただけたことは本当にありがたく、齋藤監督さんの心の広さを感じました。聖光学院高校の中には、故障をしてベンチに入れなかった選手もいましたが、メンバーの選手が練習会場に着く前に来てグラウンドの周りをランニングしていました。そして練習が始まるとメンバー選手が練習をやりやすいように一生懸命準備をし、手伝いを行っていました。人を支えることの大切さ、感謝することの尊さを齋藤監督さんは教育されているのだと感じました。
沖縄の興南高校、福島の聖光学院高校と島袋さんの関係されている学校が甲子園で素晴らしい姿を見せてくれました。齋藤監督は「田舎のチームが・・・」と話され、我喜屋監督は「小さな集団が・・・」と話されていました。お二人とも話されている言葉は非常に謙虚である中で、子ども達を厳しく指導され、将来の成長を思い、また深く信頼されているのだと感じました。私にとりましても非常に感慨深い夏になりました。
ありがとうございました。
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