気象庁によると、台風第１５号は１６日午前６時には南大東島の西北西約１００キロの海上にあり、ゆっくりした速さで西北西へ進んでいる。中心の気圧は９９０ヘクトパスカル、最大風速は２０メートル、最大瞬間風速は３０メートルで、１７日にかけて、奄美地方から沖縄本島地方に接近する見込み。両地方の海上は、１７日にかけて大しけとなり、非常に強い風が吹く見込み。また、沖縄地方から西日本と東海地方では１７日にかけて大雨となるおそれがあり、土砂災害、河川の増水、低地の浸水への注意を呼びかけている。

　台風の影響で、沖縄地方から九州南部にかけての海上はうねりを伴ってしけている。奄美地方、大東島地方は大しけとなっており、沖縄本島地方でも１７日にかけて大しけとなる見込み。また、風も強まっており、沖縄本島地方、大東島地方、奄美地方では１７日にかけて非常に強い風が吹く。１７日にかけて予想される波の高さは、奄美地方、大東島地方、沖縄本島地方＝６メートル▽九州南部＝５メートル。１７日にかけて予想される最大風速は、沖縄本島地方＝２３メートル▽奄美地方、大東島地方＝２０メートル－－の見込み。また、西日本の太平洋側でも台風からのうねりが入るため、１７日にかけてしける所がある見込み。

　さらに、沖縄地方や九州南部では、台風を取り巻く雨雲がかかり、１７日にかけて断続的に雷を伴った１時間３０から４０ミリの激しい雨が降る見込み。また、台風の東側をまわる湿った空気が流れ込むため、西日本太平洋側でも、東から南東斜面を中心に激しい雨が降り、１７日にかけて大雨となる見込み。局地的には非常に激しい雨の降るおそれもあるという。１７日午前６時までの２４時間に予想される雨量は、多い所で▽近畿地方、東海地方＝２５０ミリ▽四国地方＝２００ミリ▽九州南部＝１５０ミリ▽九州北部地方、沖縄地方＝１２０ミリ－－の見込み。

　近畿地方（和歌山県、奈良県）では、１７日午前６時以降の２４時間に、多い所で１００から２００ミリの雨が予想される。台風１２号による記録的な大雨により災害の発生した地域では、新たな土砂災害が発生するおそれがあり、警戒が必要。