****NHK****

台風 北海道の南海上を北上

9月22日 4時56分

強い台風１５号は暴風域を伴って北海道の南の海上を北上し北海道では風や雨が強まっています。東北や関東甲信などでは、これまでの雨で土砂災害や川の氾濫の危険性が非常に高くなっているため、気象庁は厳重な警戒を続けるよう呼びかけています。

気象庁の発表によりますと、強い台風１５号は、２１日、静岡県に上陸したあと、関東や東北を通過し、２２日午前５時には、北海道釧路市の南１３０キロの海上を１時間に７０キロの速さで北北東へ進んでいるものとみられます。中心の気圧は９７０ヘクトパスカル、最大風速３５メートル、最大瞬間風速は５０メートルで、中心の南東側１９０キロ以内と北西側７０キロ以内では風速２５メートル以上の暴風が吹いています。北海道の襟裳岬（えりもみさき）では、午前３時半ごろに、４６．１メートルの最大瞬間風速を観測しました。台風の雨雲が北海道にかかり１時間に１０ミリ以上のやや強い雨が降っています。一方、関東甲信や東北の雨は峠を越えましたが、東北では、２１日の１日に降った雨の量が、多いところで４００ミリを超えるなど、各地で大雨となりました。東北や関東の川では、上流に降った雨が流れ込んで水位が上昇し茨城県と福島県、宮城県、秋田県、それに青森県では、川が増水して氾濫の危険性が非常に高くなっている地域があります。また、東北や関東など合わせて１０の県で土砂災害の危険性が非常に高くなっている地域があります。（兵庫県、奈良県、山梨県、新潟県、栃木県、茨城県、山形県、宮城県、岩手県、青森県）台風はこのあと暴風域を伴ったまま北海道に接近する見込みです。北海道では台風の接近に伴い急に雨や風が強まる見込みで、朝にかけて局地的に１時間に６０ミリの非常に激しい雨が降るおそれがあります。２３日の朝までに降る雨の量はいずれも多いところで、北陸で１２０ミリ、北海道で１００ミリと予想されています。最大風速は北海道の陸上で２３メートル、海上で３０メートルと予想され、北海道から関東の大平洋沿岸は大しけが続く見込みです。北海道の太平洋沿岸では潮位が上がり、これから昼ごろにかけての満潮の時間帯を中心に高潮による浸水にも注意が必要です。気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水、暴風、それに高波に厳重な警戒を続けるよう呼びかけています。