痛みで朦朧とした状態の兄と雨の中を・・・共に前進
雨の中を100㎞・・・痛みで朦朧とした状態の兄と共に前進してくださった木下和久さん。感謝しているのです。
兄がマラソンの時もそうですが,時間制限がある中で挑戦する時に「何をしてほしいか?」と,兄の意向を確認するとまず,「正確な時間と距離を知りたい」と答えるのです。
両手にロフストランドクラッチ(医療用補助杖)を握っているので,時計が見れないこと,携帯しているガーミン等もほと んどいつも自分では見れないのです。そのようなこともあり,制限時間内でのゴールを目指すには毎回そうですが,まず関門をクリアすることが目標なのです。
義足の中の骨の痛みが出ると今度は激痛で頭が回らず思考が朦朧として「現在,何キロ地点なのか?」「あと何キロか?」認識できなくなるので「あと何キロ?」と何度も何度も問うのです。兄のその問いに正確に答えて下さるのが 木下さんなのです。相手が希望することを,睡眠もとれない中で自分も雨に濡れて寒く苦しい条件の中で,ずっと相手の希望に答えることはなかなかできることではありません。
兄の場合,実際路面が悪くなると足の痛みがひどくなりペースはとても落ちますし,路面が良くなると「今のうちに進まなければ関門が・・・間に合わない!」そんな本人の中での危機感がありますので兄はできるだけペースを上げ出すのです・・・そんななかでスタートからゴールまでの29時間50分一緒に前進する間には・・・いろいろなことが・・・。
スタートからゴールまでの29時間50分の間ずっと・・・雨の中で寒くガタガタする時も暗闇の真夜中も「正確な時間と距離」を伝えてくださったので,どうにか一つ一つの関門をクリアすることができたのです。
本当に心の通う方の支えがあってのことなのです。
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