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「義足のランナー」を読まれた方への返事

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★私が島袋さんの立場なら自分が思うようにいかないはがゆさで、自分の不幸を嘆き、周りの人にどうしても八つ当たりしていたと思います。本の中には島袋さんが家族に当たるようなことは触れていませんが、実際はどうだったのか?教えていただきたくて、本に記載されているメールアドレスに失礼かと思いましたが、メールさせていただきました。この本の構成、とても分かりやすく、実は私の力になっています。事故に遭われた後のリハビリに立ち向かう島袋さんの姿勢と、お兄様を心配される妹の栗田さんの様子を描きながら私も主人のリハビリに取り組めるようになったのです。栗田さんも疲れや心配から、だれかに当たってしまいそうな時はどのように対処されたのですか?

 

返事:

まず、兄ですが本当に身近な家族にも八つ当たりはありませんでした。

講演会でも兄に、そのことを直接質問されることがありますが本人は「あたる理由がないですからね」と答えていました。

私が思うには子供の頃からの習慣だと思います。

兄があたることなんて私も見たことないです。

事故後も乱暴な口調になることもありませんでした。

それから私もですが、人に当たることで良くなることや改善されることはないので、どんなに疲れても当たることはなかったと思います。

心配から緊張したり疲れることはありましたが、その時その時悔いのない生き方をしたいと考えているので、そのことに集中できたと思います。

きっと集中したいことが明確にあったのが助けられたと思っています。

さらに母が何があっても家族や他の人に当たる姿など見たことなかったので、それも助になってきたように今は感じています。

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コメント(2)

ASAKO MORIYAMA :

勇気をもってお尋ねして本当に良かったです。お返事をいただけることは期待していませんでした。でも、やるだけはやってみようと思いメールしたのです。どうもありがとうございます。
引き込まれながら本を読んだのですが、やっぱり島袋さんも八つ当たりした時期もあったのだろうと、思っていました。私の主人も突然、不自由になり今までのように動けなくなり苦しいと思うのですが八つ当たりしないのです。それだけに私はいつか爆発するのでは?と余計なことを考えていたようです。不自由な苦しみがあると怒りやネガティブな感情も人として当たり前にわくものだと思っていたので、八つ当たりをしない主人を心配しすぎていたのかもしれません。私が苦しくなると人は八つ当たりして当然と思っていたのですが、主人は私に八つ当たりをしたら私がどうなるか?まで考えていたのかな?と今回お返事を読ませていただき気付きました。
この年になっても、本当に分からないことばかりです。今日は主人に感謝の気持を伝えます。栗田さんは不自由になられた、お兄さんを見る辛さがあっても八つ当たりをされなかったと知って驚きました。八つ当たりして状況が良くなるとは思いませんが反射的にそうしていた自分にも気付かせていただきました。今回実際にお兄様の突然の変化を経験された栗田さんから、このような返事をいただけたことに感謝でいっぱいです。本当にありがとうございます。

屋良奈々子 :

義足のランナーを読ませていただきました。
実は私も、事故後は家族に八つ当たりして当然だと思っていましたので、島袋さんもそうだったと思い込んでいました。
栗田さんのお返事を見て驚きました。どうもありがとうございます。
それから島袋勉さんご本人の考え深さと明るさと、妹の栗田さんや栗田さんのご主人様が島袋さんの意欲や気持ちに何ができるか?と、それぞれが役割意識みたいなものがあるのに感動しました。
子供が今、読んでいます。これからも楽しみにしています。

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